レア・メモリーの庭にあるアケビの葉は、5枚からなる小さな手のひら状の複葉です。単に「アケビ」と呼びます。3小葉のものは「ミツバアケビ」と呼ばれます。
アケビの木は、雌雄異花ですが、雌花と雄花は同じ株に咲きます。小さな淡紫色の美しい花です。花被は3枚で、雄花の中央部には6本の雄しべが、雌花の中央部には6 – 9本の雌しべが放射状につきます。雄しべと雌しべは、ほぼ同じような形態です。
雌花の柱頭には、甘みを持った粘着性の液体が付いており、花粉がここに付着して受粉します。雌花が雄花に擬態しているため、雄花の高栄養な花粉を目当てに飛来するハナアブ類が、雄花と間違って雌花の柱頭にとまり受粉するようです。
果実は裂開果で、秋に熟すと縦に裂け、中から白い果肉と種子が現れるます。白い中身は、甘味があって食べられます。
俳句では、「あけび」が秋の季語、「あけびの花」が春の季語です。