霧ヶ峰高原を代表するススキの高原です。強清水、蛙原、イモリ沢、麦搗き沢、そして車山高原です。
 イネ科の多年草で、カヤとも呼ばれます。ススキの穂を、動物の尾に見立てて尾花(おばな)とも呼びます。中肋の部分は白色です。
 イネ科の葉の切れ味が鋭いのは、葉の縁のギザギザのせいですし、また全体に、石英(ガラス)にも含まれる珪素で細胞壁が堅くされているためでもあります。珪素は、「シリコン」とも表記され、地殻中に大量に存在するケイ酸塩鉱物として大きなグループを形成しています。そのため、イネ科の細胞の一部は、分解されずに化石になって残るほどです。
 イネ科の葉の多くは、トウモロコシやサトウキビのように、葉が直立するのは、密に生えることが可能になるためです。