今朝薄明、4時00分頃でしょうか、カッコウの甲高い初鳴が、車山高原に響き渡りました。
その囀りは、極めて特異であるためか、世界各地で、その鳴き声に由来する名前が付けられているそうです。
日本では托卵習性を持つ鳥は、カッコウの他、カッコウ科に分類されるホトトギス・ツツドリ・ジューイチを含めて4種類がいます。
生息圏を同じくするヨシキリ類やモズ類などが、主な托卵の被害者です。
霧ヶ峰のビジターセンターには、あの獰猛なモズが、カッコウに飲み込まれている写真が掲載されています。
初めて見た時には、度肝を抜かれました。
そこにあった説明書きで、漸く納得しましたが、実に衝撃的な写真でした。
托卵されなカッコウの雛鳥は、やがて懸命に餌付けする親鳥のモズよりも、倍を超えるまでに成長します。
それが飲み込まれている光景になるのです。

これでは、ヨシキリ類やモズ類などが絶滅してしまいます。
そうならないように、カッコウに托卵される鳥も、対抗措置として、カッコウが巣に近づいたら猛烈に攻撃するそうです。
更に、カッコウが自分の巣に卵を産めば、自分の卵との差異を識別して、カッコウの卵を放り出す、学習効果を発揮するのです。
自分ら生んだ卵とは、模様や大きさなどに違いがあれば、その卵は放り出されるそうです。
実は、自分が生んだ卵と似ていない卵を排除するのも、進化の過程で起きたようです。
カッコウにも、識別されないように、托卵先の卵に似せて、種の保存のために、自らは意識することもない、共進化が起きているのです。

車山高原のカッコウの初鳴は、山菜の収穫時期を告げてもいるのです。
ヤマウドとフキは、未だ希少ですが、レア・メモリーの庭には、タラの芽・コシアブラ・ミネバ・リョウブやヤマブドウの若葉・アザミ・コゴミ・行者ニンニク・イタドリ・ニリンソウ・アケビの蔓・ヤマフジやマユミの新葉など、豊富な山菜が収穫されています。