ヤマガラ(山雀)は、雌雄同色であるため区別ができかねるようです。例えば、頭部は黒と白(やや黄色みがある)とのツートンカラーになっています。胸から腹にかけて赤味のある茶色が目立ちます。嘴は黒く、足は鉛色をしています。
ただ、雌は、卵を抱くためにこの時期だけお腹の毛が抜けるため、抱卵斑と呼ばれる腹に皮膚が露出した部位が生じるようです。
「山雀や 榧(かや)の老木に 寝にもどる(与謝蕪村)」。車山高原に繁茂する、高木の常緑樹トウヒの林の中の巣に戻るのでしょうか?山桜や紅葉の葉の茂みにいるガの幼虫などを捕食するため、狭い縄張りからほとんど移動しないようです。蓼科山の北、浅間山の山頂から日輪が昇り、夜が開け始めると、アプローチ沿いの笹の茂みから「ピィーピィーピィー」と、しきりと地鳴きが響き渡ります。ヤマガラは、繁殖期の4月~7月頃になると、樹洞やキツツキの古巣など中に、スギゴケなどの蘚類を運び込んで幼鳥に優しい巣を作ります。
人懐っこい一面を持つヤマガラは、庭の手入れをしているとドウダンツツジの枝先で、じーとこちらを観察していることも少なくありません。
今、庭ではオオバキボウシとウバユリの花の美しさが際立っています。一方、リョウブの白い花の観察も面白いです。