サンシュユの黄金色の花と、
アセビ(馬酔木)の純白の花が、
諏訪市の高島城に、春の訪れを、最初に告げるのです。

ケヤキにヤドリギのような巣を、
やたらに作る鷺は、
旅立ちの準備で、落ち着きません。

「さんしゅゆ」は、中国名「山茱萸」の音読みだそうです。
茱萸はグミのことで、秋にはグミのような実がなります。
深紅に染まる紅葉とともに、
サンゴのような、つややかな赤い実が楽しめます。
「サンシュユ」は、和名では、「アキサンゴ」とも呼ばれています。

サンシュユは、樹木全体が、鮮やかな黄色に包まれることから、
春黄金花(はるこがねばな)ともいい、
早春を代表する花木の一つです。
短枝ごとに、直径2〜3cmの散形花序を作り、
ほぼ同じ長さの小さな花を、多数密集させて咲かせます。

その花ごとに、4本の雄しべが飛び出します。
そのため花序全体の輪郭が、ぼやけます。
サンシュユが、おぼろげに、黄金色に、
輝くように美しい姿の秘密が、そこに隠されているのです。