草肥栽培は、水田の地力を維持するために大量の刈り草を表土に敷込むので、刈敷と呼ばれます。
諏訪郡内は、刈敷や厩肥などの自給肥料の確保が、栽培面積(収穫量)を左右することから、地域の山野は可能な限り採草地とされていました。
刈敷用の草は田植えの十数日前から毎朝刈られることから、朝刈りあるいは夏刈り採草地として水田に近い山野にあり、冬期の牛馬飼料用採草地は、秋刈り用採草地として「カシガリ山」辺りから車山高原の奥まった場所にありました。
ただ、有毒植物のネジキ・レンゲツツジ・アセビ・スズランなどは除去されていました。

特にレンゲツツジは有毒で馬を放牧していた「カボチャ山」周辺の霧ヶ峰高原では、馬が食べないためにレンゲツツジばかりが残り、レンゲツツジの花の季節には、一面朱色の花で覆われます。
レンゲツツジの仲間は、葉・花・蜜に毒があり、公園に咲くツツジとは種類が違います。
この冬、鹿がレンゲツツジの花芽を食べている光景がよく見かけられる。
大繁殖して飢え死にの危機のある鹿たちが、毒だとわかった上で食べているのか?
それとも、その毒に対して耐性を持つ鹿たちが増えているのだろうか?
ネットで調べてみると他の地域でも、レンゲツツジを鹿が食べると言う書き込みが多く見られます。