コバイケイソウの花の群生は、霧ヶ峰特有の霧雨の流れに揺れ動く、独特の幻想的な風景を演出します。
霧が流れる車山湿原のコバイケイソウは 雨に濡れるたびに、美しく輝く花なのです。
見事な総状花序となって着飾り屹立するために、コバイケイソウは4年以上の歳月を費やすのです。
今年は、充分その準備が整ったようです。 
コバイケイソウは、霧が流れる車山高原の決められた大地に、幾通りかの群生地をつくります。

その遊歩道沿いの満開に咲くレンゲツツジの梢の頂点で、ノビタキが囀ります。
大きく膨らまして囀る胸元には、鮮やかな橙赤色が際立ちます。雄です。
ノビタキの雌が、その下の茂みの梢にひそやかに止まります。
頭から背は淡い褐色、胸からお腹にかけてより淡いオレンジ色、優し気なスレンダーな姿です。
ノビタキは一夫一妻制で、高い場所に巣を作り、卵を温めるのはメスの役割、餌を運ぶのはオスと、協力して雛を育てます。

雌のノビタキがなぜか困惑しています。どうも近くの巣で雛が孵っていたようです。早速立ち去りました。