ノビタキの囀りは、清清しい青モミジの茂みに、軽やかに響きます。
その影を落とす辺りに、羅生門カズラの小群落が点在します。
斑入りの青紫色が、艶やかでありながら、常に、谷風にそよぐ可憐な花です。

ビーナスライン沿いの傾斜地には、未だ伸び切らない山フキのお陰で、
三つ葉ツチグリの黄色い花と
気高い姿のアマドコロの白い花と、
ようやく、出会うことができました。

岩陰に、ひそやかに咲く花の群れ
二輪草は
一輪が伸びきった後に、二輪目が花芽をつけます。

散り始めた白い花のズミの日陰を避けるような
蓮華ツツジの朱色の花も、目立ち始めました。

諏訪の平の気象環境では、
植物の生育は、化学反応とそれに伴う物理的な現象として見てとれます。
高原の温度と植物の生育は、温度が高くなれば、目を見張るばかりに盛んになります。
車山の草木の成長と温度の関係を、最低と最高を結ぶと、グラフは直線となります。
その範囲内では、生育量と温度は正比例しています。