車山高原のシラビソ(白桧曽)が漸く新芽を開きました。梢の先ごとに明るい若草色の幼葉を丸く膨らませます。
 シラビソは、八島ヶ原高原の下部にあたる東俣国有林で優占するウラジロモミより更に上部、海抜1,500mから2,500mの亜高山帯にあたる車山高原に広く分布します。その葉の表面は深緑色で光沢があり、裏面は白色の2本の気孔帯があります。そのため少し白く見えるので、名の由来となりました。
シラビソはマツ科モミ属の常緑針葉樹で日本の固有種です。その樹皮は灰白色で平滑、白桧曽と書くから、白いヒノキの意となります
 ササの気孔も、一直線上に並ぶ規則的な配置になっています。ササと同じ単子葉植物であるマツ・イネ・ススキ・スギの葉を調べたところ、どの葉にも気孔が一直線に並んだ様子を観察できました。これは、単子葉植物の特徴かと思われます。
 車山高原から霧ヶ峰まで広く高原を支配する笹類は、ミヤコザサです。ミヤコザサの根元を見て下さい。既に、瑞々しい単子葉を広げようとしています。