白樺湖の上空には 
うす雲の気配すらない
そんな抜けるような秋空に 
一居の鷹が飛んでいます

その悲痛な 鳴き声が 
明るい 紅葉谷に 響き渡り
日々秋色を極め その色彩を深める 
蓼科山 八子ヶ峰の 山肌が
柔らかな陽射しを浴び
さざなむ湖面に その紅の影を映します

車山高原に 正対する
名峰を連れる 八ヶ岳の山裾が 夕日に映える頃 
残照が 白樺湖を炎と 染めていきます