車山高原 さわやかな初夏の信州 6月の日記
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 車山高原レンゲツツジ(6月5日撮影)
 遊歩道を 車山湿原に向って 歩きます 左側の 下る 斜面に 白い花のコバイケイソウの小群落
右手の 車山の山頂に上る斜面には  その緑色が美しいヤマドリ ゼンマイが .
 新緑の車山高原
  車山高原は、3月下旬ころからフキノトウが採れるようになります。早速、天ぷらにして食べました。これからは山菜の季節になります。ヤマウド・カンゾウ・コシアブラが次々と美味しそうな新芽を出し始めます。楽しみなレア・メモリーの山菜料理の季節の到来です!
 4月下旬、車山高原恒例の新緑前の山焼きをすますと、5月中旬から高原に様々な花が咲き始めます。フデリンドウやショウジョウバカマが春の訪れを告げ、スミレ・ニリンソウ・スズランなどが小さな可憐な花を咲せます。やがて大門街道沿いに、ヤマブキが黄色い花を咲かせ、車窓の渓流風景を一段と趣き深いものにしてくれます。6月には朧雲(おぼろぐも)の下、若草に覆われた春の草原を、群生するレンゲツツジが朱色に色付けをします。少し肌寒い高原の爽やかな風と、穏やかな温もりがある陽光が、散策する身には、ほどよい季節となります。
 
車山高原  6月日記
美しいバイカウツギ咲く
 車山高原の 
  ミズナラの樹そうに
  腹部が あざやかな 
  レンガ色の 
 ヤマガラが 飛来します

 小高い カエデに 
  羽をやすめた時
 そのさえずりは 
  控えめでした
  
 蓮華ツツジは
  さきに散り
 うの花が 今 盛りです

 トウヒ(唐桧)の
  丈高い樹頂で 
 カッコウの鳴き声
  梅雨空に 木魂します

 バイカウツギの 
  優しげな花が
  散ってしまいそうな カッコウの鳴き響きでした
(2023.6.30[Tue])
美しい白樺湖のアサザの花
 編笠山の東方   富士見高原の 
 上空に 
 暗い こごり雲  3つ棚引く
 高層雲が 
 灰色の影となり  富士の姿を隠した

 すでに 
 花芽を膨らます シモツケの茂で
 カワセミの 
 かすかな囀りが  聞こえたようだ

 白樺湖の並木  黄金アカシヤの 黄緑の若葉が
 梅雨明けの 
 陽射しを透かして 光輝を放った

 池一面に満ちる 黄一色に花上がりする 5弁のアザサの大群落
 初夏の陽射しに 映える若草が 稜線を描く 車山高原を背景に
 鮮やかに 穏やかに 時を静止させる光景は 余りにも優しすぎる

 アザサの花は 9月中旬 一段と輝き
 10月初旬まで 限りなく 多くの花を咲かせ

 突然下される 諏訪の北山を襲う
 長く 厳しい 吹雪を忍び 
 全面結氷する 苛酷な試練に耐え 雪解けに そなえます
(2023.6.29[Mon])
岡谷市湊「小坂観音院」の紫陽花
 彩秘めて 
 山ふところの 
 山紫陽花  荻野千枝

 「小坂観音院」の
 紫陽花が 
 諏訪湖と 
 山影の青を隔てて
 梅雨晴れの 
 青空より 
 鮮やかに輝いています 

 「小坂観音院」由来の 十一面観音は 漁夫  の網に掛かり 
 諏訪湖から
 拾い上げられ
 ここに安置されました
 永正3(1506)年、室町時代の仏像です

 境内には 多くのカエデ ナラ類が自生して
 山門の サワラ並木は 樹齢400年以上
 そのサワラに ブッポウソウが 5月中旬になると 飛来して
 育雛して 立秋頃 飛び去ります
2023.6.28[Sun]
車山高原にコヨシキリ囀る
 梅雨空が 
 忽然として 晴れ渡り
 車山に 雲一つない 
  蒼穹が広がる
 澄明な光が 
 アヤメ・オダマキ・グンナイフウロウ・ウツギなどが咲く
 初夏の車山高原を 
 隈なく照らしている
 その梅雨晴れの陽射しを 
 穏やかに はね返す
 涼やかな 風が流れた

 僅かに咲き出す 
 ニッコウキスゲの花びらに 
 潤い優しく 露を残す 
 その姿に 
 誘われるかのように
 コヨシキリが なぜか せわしなく 囀る 
2023.6.27[Sat]
車山高原の7月の風景
 車山高原の 
 過ぎし日に 
 心を馳せる度に  浮かぶ風景

 白樺湖の
 大門峠から 
 車山の頂まで
 万遍なく 
 遡上する 
 ニッコウキスゲ   の大群落は
 
 青く澄んだ夏空が放つ 
 ぎらつく 穂先のような光を 
 優しく 高原の大地に 導き 吸収してみせた

 旺盛な 繁殖力を誇っていた ニッコウキスゲ
 今 ようやく 防鹿柵の成果があがり 
 車山高原で 復活の兆しが 見えてきた

 今と昔が 渾然となり その境目が 掻き消える日が
  再び 訪れるのだろうか 
(2023.6.24[Wed])
松本 弘長寺の紫陽花
 弘長寺の 
 庭の一隅に咲く 
 大輪の 
 青い紫陽花の  根元に 
 陰りがあり

  紫陽花や 
 藪を小庭の 
 別座敷           芭蕉

 弘長寺は 長野県松本市にある 真言宗智山派の寺院
 
 信濃のアジサイ寺として有名です
 弘長元(1,261)年 五代執権・北条時頼の六男 良田郷の領主・北条政頼が病没し
 夭折した我が子を哀れみ 時頼は 高野山報恩院の開祖憲深の弟子 憲正大阿闍梨を派遣し 弘長3年に 政頼を弔うために建立

 「紫陽花が ほつかり咲いて 青むとき」 
 父の大きな 温もりがあり

 「紫陽花が 雨にうたれて 色を濃くする」 
 その姿に 
 逆境に あらがう 父の姿が宿 ります
(2023.6.23[Tue])
車山の夏を告げるニッコウキスゲ
 大陸の方から 
 寒波が南下する 
 梅雨時の 
 薄青い空の 日々ですが

 確実に 緑野の色を 変えてきています
 キボウシの葉先の色は 硬く 濃い緑に染まり 
 猛々しい 夏の陽射しにも たえられる準備をはじめています

 夏は 知らぬ間に おとずれ
 かつて 車山高原を 占有していた ニッコウキスゲが 
 新たな 季節を 呼び寄せています
(2023.6.22[Mon])
車山高原にアヤメ咲く
 かすかな朝靄に   悠然と 
 肢稜をのばす 

 車山高原の彼方

 未だ 眠り呆ける 霧ヶ峰高原に

 重層たる白き積雲 たなびく

 車山高原の草木は 未だ 若き緑

 朝まだき 鮮やかな青紫の 
 アヤメ咲きそろう
2023.6.21[Sun]
白樺湖にアサザ(浅沙)咲く
 
 常緑の 
 可憐な浮葉から 
 花茎をのばして

 浅沙が 
 五弁の黄色い 
 小さい花を 
 咲かせています 

 穏やかな きれいな 
 水面に

 自生地する 
 ほとんどが

 1つ 2つのクローンです
2023.6.20[Sat]
車山の梅雨時の花
 
 梅雨入りの情報

 日光キスゲ アヤメ コバイケイソウ 
 今咲き誇る

 流れる 白い卯の花の 
  木陰に

 露に濡れた 
 黄色い 日光キスゲが 
 咲き初めると

 薄曇の 緑野のそこだけが 
  明るくなります
(2023.6.19[Fri])
車山のニッコウキスゲの花言葉
 ニッコウキスゲの花言葉は
   心安らぐ人

 梅雨にうたれて 
 しぼんでしまった
 レンゲツツジの高原で

 アヤメや 
  コバイケイソウの花々を 

 観賞しながら 散策する 
  あなたが

  そよりと 向かい風を 
   さけた横顔に 

 浮かんだ 
  花言葉だったのですね
(2023.6.18[Thu])
踊場湿原のヤマドリゼンマイ
 「池のくるみ」の
 北側一面に 
  明るい緑の 
ヤマドリゼンマが 
 群生しています

その先には
若草色に染まる カボッチョ山の 
のどかな山容と

台地のように 
南に広がる 
カシガリ山の 

西の斜面をおおう
濃い緑のモミやカラマツの樹叢が 
眺められます

これが 薄暑の「池のくるみ」の風景です 

ヤマドリゼンマイには 山取り薇 山鳥薇 
二つの和名があります

キジの地鳴きが こだまする
 車山湿原でも 日当たりの良い 山沿いに群生します

「食べられる」という イメージが強い シダ類ですが
実際に食用にされているもは
ヤマドリゼンマイ ゼンマイ ワラビ コゴミなど 限られています

 オニゼンマイは 味も風味もないので 通常 食べません
 黒い胞子葉がつきます

 ヤマドリゼンマイの方は 黄褐色です

シダ類の苦味は強烈で
採ってから 迅速に 下処理しないと エグ味が増します
採った新芽の綿を取り 多めの水で茹で
柔らかくなったら茹で上げ 
 水切りをして 少し冷します
それからも、軽く揉みながら 水分を抜きます

下処理をしたゼンマイは 
日光にさらすように 広げて干し
乾燥中も時々揉んで 堅い部分が残らないようにします
乾燥しきると 堅く青く縮んで 嵩もかなり減ります
この状態で 一年近く 保存できます

諏訪地方では ヤマドリゼンマイを ゼッタと呼んで
煮物や和え物にして 楽しんでいます
(2023.6.17[Wed])
車山湿原のレンゲツツジ 2015.6.15.
 今年ほど レンゲツツジの紅の花が 豊富で
 きれいな年は なかったと思います
 霧ヶ峰自然保護センターの方も 感心頻り!
 車山肩に立って 見渡せば レンゲツツジの花が
 車山湿原の遊歩道に沿って 車山の中腹まで
 咲き誇る光景が 目の当たりにできます
 北側の 蝶々深山の若草色の草原が 背景ですから
 見事な色合いとなります
  
 遊歩道を 車山湿原に向って 歩きます
 左側の 下る斜面に 白い花のコバイケイソウの小群落
 右手の 車山の山頂に上る斜面には
 ヤマドリゼンマイが 遠目にも 美しい緑野を展開しています
 ズミの白い花は 一部の木々に おもかげを残します

 ウグイスの囀りが頻り その間に割り込む カッコウの鳴き声
 時々 車山湿原の底部から 無粋な ドラミング
 と思ったら キジのオスの ケッケーンという鳴き声でした
 ドドドドッと 羽を打ち付ける「ほろ打ち」だけは止めてほしい

 残念なことに 今年も 車山湿原の湧水地の 
 コバイケイソウは 芳しくありませんでした
 そこに広々と繁茂するレンゲツツジは いまだ花は蕾で くすんでいます
 標高が低く 南に面しているので 一番早く咲くかと思いましたが
 冷たい 亜高山帯の湧水地であれば まだ時が掛かるのでしょう

 しばらくは レンゲツツジの花の群落が 楽しめるようです
(2023.6.15[Mon])
ビーナス・ライン のレンゲツツジ
 白樺湖の 
 大門峠辺から
 車山高原・霧ヶ峰・八島ヶ原高原と
 美ヶ原高原へ向かって 
 ビーナスラインを走ると
 今現在 咲き誇る
 レンゲツツジの 大群落に 
 圧倒されます

 車山肩から 車山の山頂を 目指して登り
 途中 振り返って
 眼下にするのが
 車山肩から 強清水の方へ
 なだらかな 曲線を描きながら 下っていくビイナス・ライン
  
 その周辺の風景と
 両サイドに咲く 
 レンゲツツジの花が 霧ヶ峰高原全体を 
 一つの広い花器として 盛花されていました
2023.6.14[Sun]
霧ヶ峰高原 園地のレンゲツツジ
 ビーナスライン
 霧ヶ峰高原の
 レンゲツツジが
 見頃を迎えています

 強清水 
園地に咲ききそう 
 レンゲツツジの花が 
 朱色の群落をつくります

 その中を 多くの人々が
 散策していました
2023.6.13[Sat]
カシガリ山のレンゲツツジ
 カシガリ山の名の由来は 車山の麓から見ると 
 その頂が 
 南東に傾いているように 見えるからです
 車山高原の 若草色に 彩られる草原に 
 朱色の レンゲツツジの花叢が  展開する光景には 
 毎年のことながら 感動させられます

 伊那丸富士見台の 駐車場から
 前方に なだらかに広がる 一面のレンゲツツジは
 カシガリ山の 山頂にまで続きます
(2023.6.12[Fri])
コバイケイソウが咲く 梅雨時の車山高原
コバイケイソウは
 車山高原の 
初夏を告げる 
 代表的な花の
一つです
梅雨時に 
 しばしば襲う 
驟雨を浴びても 白い表情は 
くずしません

 コバイケイソウは 雨を浴びるほど 輝く花なのですね

 しかも もっとも 孤独な花なのに
 稲光が走るたびに クククと笑う声が 聞こえてきます

 霧が流れる 車山湿原が 年ごとの 晴れ舞台となります
 着飾って 舞いをおさめるために 
 コバイケイソウは 3年間の準備を 怠りません
 ことしは 充分 その備えが 整ったようです 

 コバイケイソウは 霧が流れる 車山高原の 
 決められ大地に 幾通りかの 群生地を つくります

 霧に霞む緑野に コバイケイソウが 隆盛すると
 おちこちに 薄い緑の 影となって 浮かび
 幽玄な 車山高原特有の 光景を あらわします  
(2023.6.11[Thu])
ベニウツギとキビタキ
 空の青さは まさに蒼天と呼ぶに ふさわしい
 透明な光が 樹間を斬って 斜めに 降り注いだ
 ベニウツギの 暗い紅の花が 陽射しを透かして
 明るい 紅紫となった

 ズミとカラマツの間を 二羽の小鳥が かしましく飛び交った
 空中にいる虫を とらえているのか

 ようやく 白樺の 太めの枝に 並んで とどまった
 喉と胸もとの 黄色が 遠目にも 鮮やかに 見てとれた
    キビタキ!

 喉もとを はげしく震わせる 
 かん高く 鋭い さえずりが 蒼天をつらぬいていく
(2023.6.10[Wed])
車山高原の薄暑に咲く花々
 車山の みどりの山肌一面に レンゲツツジの花群が 
 段々に 咲き染めていきます
 空に 薄雲がかかる日が ほとんどなので
 ことしの花は 明るい 朱一色に まとめられています 
 うすく やわらかい 空の色と なじんでいます

 いまだ 緑野は はなやいだ 若草色が 基調となっていますが
 それでも 薄暑のころの 高原の花々が 小さく つつましく咲いています
 白い花の ニリンソウ アマドコロ グンナイフウロウ
 黄色い花の ウマノアシガタ ヤマブキ オダマキ
   そういえば ニッコウキスゲが 二輪咲いていました
 青紫の しそ科特有の かれんな花は ラショウモンカズラです
 サクラソウも ニシキギの緑の木陰に ひそむように
  小さく 群生していました
 おもえば クリンソウは 何処へ いってしまったのでしょうか

 薄暑に咲く 車山高原の花々は
  笹や すすきが 高く伸びるまえに 
  平家の落人のように 限られた大地に 
  ひそやかに 咲くのです
(2023.6.9[Tue])
美しい 車山高原のレンゲツツジ
  空が白く薄青い 東雲
  白樺湖から 車山山頂まで 
  緑野となって 柔らかな稜線を 描きながら
  朝陽に映える 若草色の頂きを 浮かび上がらせます
 
  そんなペリドットの 明るさが美しい緑野ですが  
  レア・メモリーの庭から 
  ビーナスラインを越えて 裏山の車山の中腹まで
  レンゲツツジ一株ごとの 朱色の花叢が 
  どなたの思いなのか ていねいに 配置されてゆきます

  一斉に 数多くの花を まんべんなく咲かせ 
  一株ひとかぶ 花の列の波をつくり
  車山の頂まで 咲きのぼって ゆきます 
(2023.6.8[Mon])
車山高原 散策
 空に綿雲が
 いくつか浮かんでいます
  真っ白なものと
    暗くかげるもの
 車山高原は 
  ようやく緑野となりました
 1ヶ月ほど前まで 
 枯れ草色が主調でしたから
  まるで別世界のようです 

 遅い春が おとずれるたびに
  都笹が 新たに 
 瑞々しく 展葉します
 楓の 若葉の緑が 
  美しく輝くさなか
  山吹の 黄色い花が
    咲きました
 陽射しに 
夏の陽気が ふくまれています
 ニセアカシヤの 白い花が
    風に舞うたびに 甘い香りを はなちます
2023.6.7[Sun]
朱色の花 レンゲツツジ
 今日、車山高原は霧の中でした
 夏のはじまりにおとずれる
 ゆるやかな そよぎもないのに
 美しく
 ズミの白い花が散りました
 昨日の はげしい雨にたたかれても
 レンゲツツジは
 やさしい光沢をおびながら
 朱色の花を 霧の中に しずめていました
2023.6.6[Sat]
白樺とレンゲツツジ
あの白樺の
  木のはだや

枝ぶりの美しさに
  みとれながら

レンゲツツジを
30年あまり前から
 みつづけてきた

 そして なお

なん年あとまで 
 みつづけるのだろう
(2023.6.5[Fri])